麻田辨自は、84歳でこの世を去るまで、風景・人物・動植物など多岐にわたる画を描いてきました。この展示会では、平成19・21年に麻田辨自の親族より寄贈された資料の中からスケッチブックや未発表作品を含めて紹介します。
 特に、スケッチブックの中には簡単なデッサンから本格的な作品に匹敵するほどの画も多く含まれています。旅先で出会った風景や人々、自宅の庭や故郷の山々で目にした草花や動物たち、即興で描かれたものもあれば、時間をかけてゆっくり描かれたものとさまざまです。画の横に書きとめられた文章などからも、画のひとつひとつに物語が込められているような気がします。大胆な中にも繊細なタッチで描かれたスケッチの中に広がる麻田辨自の世界をゆっくりお楽しみください。

 

 

 
 
麻田辨自(あさだべんじ)

日本画家。京都市立絵画専門学校卒業。明治32年、現在の京都府南丹市八木町西田に生まれる。旧姓中西、本名辨次。大正10年、第3回帝展での初入選以後、官展で入選を重ねる。昭和4年、西村五雲に師事し「晨鳥社」に入塾、五雲没後には山口華楊らとともに「(新)晨鳥社」を結成した。戦後はおもに日展に出品し、昭和25年(『樹蔭』)、同27年(『群棲』)に特選、また昭和34年には文部大臣賞(『風霜』)を受賞した。昭和40年、日本芸術院賞受賞。京都市文化功労者。京都府美術工芸功労者。昭和59年、84歳で没。日本画家・麻田鷹司は長男、洋画家・麻田浩は次男。
 
 
会 期
2012年3月17日(土)〜5月20日(日)

休館日
月曜日(4月30日は開館)、5月1日、5月2日

開館時間
午前9時〜午後5時(※1)

入館料
大人300円、学生200円、小人100円(※2)

(※1)入館は午後4時30分まで
(※2)20名以上の団体は入館料2割引、南丹市在住の小・中学生は入館無料
 
南丹市立文化博物館
〒622-0004 京都府南丹市園部町小桜町63番地
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